「大人のための読書の全技術」

こんにちは!
今回紹介する本は「大人のための読書の全技術」です。

タイトル:大人のための読書の全技術
著者:齋藤 孝
出版社:KADOKAWA
発売日:2016/8/12

読書関連の本といえば齋藤 孝さんというイメージです。

私は小学生の時、学校に齋藤 孝さんの本がおいてあり、楽しみながら読んだ覚えがあります。
これだ↓

これKindle Unlimitedで読めるんですね!(2021年11月現在)久しぶりに読んでみたくなりました。
私子供向けの本ってすごい好きなんです。見た目は大人頭脳は子供。

すいません話がずれましたが、今回は「大人のための」 読書の全技術ということで、働いている人こそ読書をしよう!といった内容になっています。
読書をすることで得られることはたくさんあります!

また齋藤 孝さんの書かれる本は、齋藤さん自身が読書を本当にわくわく楽しんでいるのが伝わってくるんですよね。
読書にあまり触れてこなかった人も、この本から醸し出されるわくわく感に影響されて読書をしてみたくなるんではないかと思います。

この本はこんな人におすすめです。

  • 読書を仕事に生かす方法を知りたい
  • 速読力や精読力を伸ばしたい
  • 読書が好き

本書は分厚く内容も盛りだくさん。

今回は

  • 本書の知識がどのように生きてくるのか
  • その理由
  • 速読力を鍛える方法(たくさんの方法が載っているためほんの一部ですが)

の3つを紹介していきたいと思います。

本書の知識がどのように生きてくるのか

読書をして競争社会で活躍できる人材になろう

この本は、「誰よりもたくさんの本を、誰よりも精密に読み込み、すぐに仕事に応用できるようになる方法」のすべてを、書いた本です。

このように本書のポイントはざっくり分けて3つです。

  • 速読の方法(たくさんの本)
  • 精読の方法(精密に読み込む)
  • 読書で得たものを生かす・アウトプットする(仕事に応用できるようになる)

そしてこれらを習得することが、高度に情報化された競争社会で生き残り、活躍していくポイントであるのだと本書。
本書に書いてある技術を使いこなして読書をすると、自分を高めていくことが出来るのです。

読書の性質とメリット

インターネットは読書の代わりにはならない

情報という点で考えれば本を読まなくても、今はインターネットでいくらでも簡単に情報収集できるのでは?という考えも浮かびます。

しかし「仕事で応用できる生きた知識」というものを得るにはやはり読書が大事で、インターネットで代替できることではないようです。

下記に本書に出てくる本とネットの性質をまとめてみました。

インターネット

  • 無秩序な情報
  • 情報を一方的に受け取るだけの受動的な行為
  • 限定のない世界(いつでも、どこでも、無料で情報が手に入る)

読書

  • 精査され、整理された情報
  • 文字を追い、意味を咀嚼し理解していく主体的な行為
  • 自分の行動を限定する行為(本を購入しその1冊の本と向き合う)

上記のような性質の違いがあり、読書とネットから得られるものには違いが出てくるのです。

読書がもたらす具体的なメリット

社会で活躍するために重要になってくる読書。
前述したような読書の性質は、具体的にどんなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。

本書には沢山のメリットが出てくるので一部をまとめてみました。

  1. 思考力が鍛えられる
  2. 精神力が身につく
  3. セルフイノベーション(自己変革)につながる

1. 思考力が鍛えられる

思考力というものは筋肉のように鍛えられるそうです。
筋肉を鍛えるのが筋トレ。
思考力を鍛えるのが読書!

たしかに読書って結構エネルギーがいりますよね。Youtubeとかで何か情報を見ていても疲れないのに。それだけ読書は頭に負荷を加えてることなんですかね。

また、ボキャブラリーが増えるという観点から見ても思考力が鍛えられています。
多くのボキャブラリーを引き出して思考できるということは、それだけ思考速度が速くなると言えます。持っているボキャブラリーの量と思考速度は比例するのです。
よって、話す際にも的確な言葉でテキパキと話せてしまうのだそうです。聞いている方も分かりやすいわけです。

同じような内容で、第5章のアウトプット編には、読書でコメント力が上がるという話もあります。

本を読むことで、文章の組み立てが頭に入ってコメントの構成力が向上します。さらに知識や教養が身につくので、すばらしい言葉を自在に操れるようになります。そうして、コメント力が高まるのです。

自分の意見がある人ってかっこいいですよね。なんか出来る人って感じで。
頭のきれる、自分の意見を述べられる人になりたいものです。

2.精神力が身につく

流動的な現代社会において求められる精神力は「どんな変化にも対応できる」といった精神力であると述べられています。

そういった柔軟な精神力が、読書で経験値を積むことで身につくのだそう。

著名人の本を読むことで、その人物の経験を追体験でき、思考も追うことが出来ます。
その結果、問題をどう解決したかなどの智慧が自分に蓄積されていきます。
こういったプロセスを繰り返すことで柔軟性のある精神が身に付き、実際に問題が起こった時に落ち着いて対処できるようになるのだそうです!

「精神」つながりで…。本が精神の支えにもなるという話も出てきます。

自分の部屋に本棚を置き、読んだ本を並べておく。本の背表紙からは、その本を読んだ時の感動や印象的だった学びなどがよみがえってきます。例えば落ち込むことがあったとき、本棚に目を向けると背表紙から学んだことがよみがえってきて立ち直るきっかけをくれたりする。
だから著者は本棚を置くことを勧めています。

この話がとても良いなと思いました。私は、ごちゃっとしてるのが好きじゃないので本棚は必要最低限しか置いてないけど、学びが深くあった本はすぐ目に入る位置に並べるようにしてみました。

3.セルフイノベーション(自己改革)につながる

現代は個人の時代であるという言葉をたまに耳にします。
セルフイノベーション、つまり自分を成長させていくことを怠らないことが今まで以上に大事なのかもしれませんね。

読書は自分を変えていくことにも非常に効果的なようです。
自己改革する読書においては「自分と向き合う」ということがキーです。

セミナーに行く、ネットで情報をかき集めるこういった外側から何かを吸収しようとするのではなく自分自身を深く掘り下げることが大事になってきます。

読書とは偉大な著者との対話の時間です(中略)。もちろん、著者と直接コミュニケーションするわけではありませんから、著者の言っていることをきちんと読み取り、それを元に自分自身を振り返るということを意味します。その作業は、あなたを大きく成長させてくれます。

こういった時間は、確かに読書でしか作れない時間だと思います。

さきほどネットと読書の性質を比較しましたがそのうちの3つ目、「読書は自分を限定する行為でネットは限定がない」という部分もポイントだと思いました。

例えば、ネットでも調べれば偉人の名言や問題解決策などは見つかると思います。
しかしネットは「いつでもどこでも無料で」といった便利さに甘んじて、真剣さが半減してしまうと思います。
忙しいほうが寧ろやるべきことが色々片付いてしまうってゆうのに似てますね。暇だと何もやらなくなってしまうという。

1冊の本を買うと、その本を「読もう」とか「読まないと」という限定が起きます。
そしてこの限定がモチベーションにもつながるのだそうです。
やはりそういった面からも、読書が自分と真剣に向き合える時間となり、自分を成長させてくれるのだろうと思いました。

「仮の設定」を使って速読力を鍛える

本書には速読・精読ともに知らなかった技術が色々出てきて楽しく読めました。

その中でも、忙しい社会人にとって気になるところは如何に限られた時間で早く読むかではないでしょうか。

本書に出てくる速読力を鍛える方法の一部を紹介します。
この方法は2つの「仮の設定」をします。

  1. 本を読む目的
  2. 締め切り

の2つです。順番に見ていきましょう。

1.「 今読んでいる本を誰かに説明する 」という目的を設定

本を読む目的を「今読んでいる本を誰かに説明する」というものに設定します。

内容を本当に理解したと言えるためには、自分で言語化できることが大事。
しかし読書をすることに慣れていない人は、そもそも読むときに何も考えずに漠然と文字を追っています。これでは、言語化することに至りません。

だから仮の目的として「誰かに説明する」ことを設定し、考えることを意識できるようにします。

漠然と文字を追っているより集中しないと、とも思えますよね。
人は集中するほどに、より速く物事を処理できるそうです。

とはいえ、最初はなかなか難しいようです。
先ほども書いたように思考力は鍛えられていくもの。
目的設定をして、思考しながら読むことを繰り返せば理解のスピードは上がってくるのです。

2.1冊を読み終える締め切りを設定

たとえば「この本を3時間で読むぞ!」と決めて読み進めていきます。

こちらの方法も最初のうちは難しいですが、繰り返していくと、1度に目に入ってくる情報の数が多くなってくるのだそうです。

本書では喫茶店に入って読書をすることも勧めています。
長居はできないので自然と集中力も高まりますね。

先に目次を読み大方の内容を把握しておく

以上の2つの設定を同時にすることで速読力の向上が図れます。
この方法は実際に著者が大学の生徒に課したトレーニング方法なのだそうです。

このトレーニングをする際に意識すると内容を把握するのに役立つポイントがあります。
それはまず目次を読むことです。

最初に目次を読むことで、本の概要を知り、大事なところをはっきりさせることができます。どこをしっかり読めばいいかをあらかじめ把握することで、読書スピードは確実に上がります。

本は順番に読む必要はなく(物語を除く)、目次を読み、結論がどこにあるか目途をつけ、そこから読んでいくという方法もあります。限られた時間で本の内容を要約したいときに役立ちますね。

おわり

本書には速読や精読の技術は勿論、

  • いかに読書をするライフスタイルをつくっていくか
  • 本を選ぶ際のコツ
  • アウトプットを意識した読書方法
  • 社会人が読んでおくべき50冊

こんなことも分かります。
50冊の紹介は、ただ書籍のタイトルを羅列しているのではなく、どうしてこの本がおすすめなのか・どんなことが分かるのかといったことが1冊1冊説明されており、全部読んでみたくなりました笑

全体を通して、読書をすることの面白さ・楽しさを感じられる本です。
気になった方は是非手に取ってみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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